西東京で葬儀を行う前に知っておくこと
日本人、特に西東京・大阪に代表される大都市においての「根無し草」化が進行しつつあるという問題をいったんこっちへ置いておきまして、そもそも葬儀を執り行うためにどういった知識が必要になるでしょう。これは西東京で葬儀を行う場合のみならず、まあ全国一律共通の問題ではあります。信教の自由から敷衍して、近頃では無宗教での葬儀を希望し、そのように遺言する人も増えているわけですが、そうした特殊な場合はこの際あとまわしといたします。
西東京で葬儀を行う場合、故人がよほどきちんとした宗教観の持ち主で、特に帰依していた宗派・宗教があったのであれば、たとえ先祖代々の宗派がなんであろうと、個人の遺志、個人の宗教が優先されるべきであることはいうまでもありません。西東京で葬儀を行うにしても、出先で倒れた場合、現地で仮葬儀を行うにしても、本人の遺志がきちんと伝えられていれば、これが守られるべく心を砕くのが残された者の務めでありましょう。
もっともそこまできちんとした宗教観を持った人というのは昨今めっきり少なくなっており、お嫁入りしたならその家の、婿入りしたならその家の宗派にすんなり抵抗なく染まって特に異を唱えないというのが現代日本人の大多数の姿でしょう。これが諸外国であれば、入った家の宗派・宗教に改宗するしないで大もめにもめるところですが、幸い我が国ではこうした問題は少ないかと思われます。だからこそ、西東京で葬儀を執り行う場合、各家庭の宗派がどういった冠婚葬祭を伝えているか、知っておく必要があります。
宗教の素人、という言い方もおかしなものですが、あまり熱心な信者でない身にとってみれば、仏教ひとからげ、南無阿弥陀仏と南無妙法蓮華経の区別もあいまい、という若者が増えているのは嘆かわしいことです。しかし西東京で葬儀を執り行うとなればそんなことは言っておれません。必ず何らかの様式において祭壇を組み、式次第を整え、適切な僧侶を招聘し、適切な経文を唱えてもらい、適切な戒名を選定してもらわなくてはなりません。これがおろそかになればまさに「末代までの恥」であり、供養が供養として成立しなくなる恐れがあります。
諸外国の、たとえばキリスト教圏においては、カトリックであれば誕生の際にもちゃんとした宗教儀式があり、結婚式においても、葬儀においても当然厳密な作法が存在します。日本人はそのあたりがどうもあいまいで、子供の生誕を一族総出で祝うところも今や稀でしょうし、結婚式に至っては神式も仏式も教会式もみんなごっちゃになってしまっています。だからこそせめて葬儀くらい、きちんとした様式を整えよう、というのが世間一般の「常識」ではあります。西東京で葬儀を行うシチュエーションがどうであろうと、家の宗派の問題だけは押さえておかなくてはなりません。
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